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2004.07.31

藤原竜也さんの「身毒丸」って

折口信夫の「身毒丸」を読んだんですが、何か、以前テレビでちらっと見た藤原竜也さんが演じる舞台の「身毒丸」と話が違う気が・・・。舞台の「身毒丸」には、主要な登場人物として白石加代子さん演じる継母らしき人いたんですが、折口信夫の「身毒丸」には、継母も実母も姉妹も出てきません。女性といえば、身毒丸に想いを寄せ彼を煩悩に苦しめる女と、父親を苦境に堕したという女が出てくるだけです。この女が身毒丸の継母(あるいは実母)にあたるのかもしれませんが、それを匂わすような記述は全くありません。

変だな、と思って調べてみたら、蜷川幸雄演出による舞台の「身毒丸」って、寺山修司原作だったんですね。そもそも「身毒丸」のお話って、説教節「しんとく丸」が元になっていて、謡曲「弱法師」、浄瑠璃「摂州合邦辻」などで、昔から庶民にも知られた物語だった様です。私が知らなかっただけで(^^;)

折口信夫は、諸々の「しんとくまる伝説」を最原始的な物語にかえす、という目的でこの小説を書いたそうです。継母も、その呪いによる業病も出てこないこの物語では、身の内にある業病発病の可能性が、すべて身毒丸の身の処し方かかっています。他者からの呪いを解く物語ではなく、内省の物語であるところが、本来のこの物語の姿だという事なのでしょうか。呪いと共に生きていく様な寺山修司の物語は、もう少し屈折しているように思いました。

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